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アルゴリズミックコンポジションにおけるポップスとテクノの考え方 [AUTOMATA BGM]

ポップスは理論、歌詞、演奏のニュアンス等の情報量がとてつもなく多いために、
人が感動するような楽曲はゼロから自動生成するのはかなり難しい。
マジョリティーが良いと思える曲は、生活の中で刷り込まれた価値観
(グッとくるコード進行やメロディーの流れ、ノリの良いリズム、メッセージ)などを
作曲者が共感性をより密度の濃いものに再構築して吐き出している。

したがってプログラムで同じ事をやろうとすると、マテリアルにおいての
膨大なデータベースが必要となるだろう。
また、マテリアルをどんなに斬新なメソッドで組み合わせても生理的でなければ
「普通の楽曲」として受け入れられない。
やはりありきたりの組み合わせ(ありがちな曲)ということが安心させるのであろう。

マテリアルの持っている情報量は多いが、メソッドのバリエーションが少ないのがポップスだとしたら
大きな括りでテクノミュージックはどうであろうか?特にミニマル系などは最小限の情報量でできた
マテリアルを斬新なメソッドで組み合わせて展開したり、MIDIの世界も大抵たった128段階で
コントロールできてしまっているのが現状なわけで…
マテリアルの情報量の多少にかかわらず、メソッドとして音色や奏法にまつわるパラメータを与えれば
ある程度成立する音楽(ジャンル)なのだと思う。(一部の現代音楽も)

これはポップスと逆で、マテリアルの情報量は少ないがメソッドのバリエーションが豊富だということ。
コンピューターでテクノミュージックを生成する場合、メソッドのアイデア次第で
プリミティブなプログラムでも楽曲として成立させることができる。

人間が機械に徹して演奏するテクノも大好きだし(KWとか)、人間が作った作品は明らかに
血が通っているのを感じる。
ひねくれている自分は機械が作った音楽を聴いてみたいと思った。
自分で組んだシンプルなプログラムから流れる曲を聴いた感想は…やはり血が通ってないと感じたが
無機質な反復が心地よい。

オートマチックな演奏も、フレーズや曲の展開も含めてこちらに訴えかけてくるものが一切無いが
このような音楽があってもいいと思う。
ブライアン・イーノ氏は、アンビエントミュージックにジェネレーティブミの手法を取り入れているのも
こんな理由もあるのではないかと、勝手ながら想像してしまう。
押しつけ感や主張がないからむしろ心地よく、環境の中でさりげなく流れるBGMとしては使えそうだ。
ある意味究極というか、これもひとつ本当の意味でのテクノミュージックだと思っている。



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カテゴリ: ミュージック

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